もちもちたいむびより

日々の出来事、思う事。

くノ一は突然姿を現した。

夜道を自転車でゆっくり走っていたら、前からエンジ色のジャージを着た、メガネの時の立川談志に良く似たおばちゃんが私の前を横切ろうとした。

避けようと私もおばちゃんも同時に思ったようで、譲り合いの精神が同時に働いた結果、おばちゃんが道のど真ん中で忍び足のようなポーズを決め込み停止した。

私を見つめたままオシリ深く沈めてバシッと決め込んで、止まった。

自転車のライトで煌々と照らされた、忍び足ポーズを決め込んだおばちゃんと見つめ合う。

もしかして、このおばちゃん、くノ一なんじゃ・・・??

 

くノ一と言えば「色仕掛け」のイメージがあるが実際はターゲットとなる屋敷などに住み込みで働いたりして情報収集をするという割と地味な仕事などを行っていたらしい。このおばちゃんもこの商店街の中でジャージを着て「おばちゃん」を装って、何かしらの情報収集中だったにに違いない。装っていたのに、譲り合いの精神から素が出てしまい「忍び足のポーズ」を咄嗟に披露してしまったに違いない。なんてお人よし。なんておっちょこちょいなんだ。

おばちゃん、全く忍べてなかった。

 

そう思うとなんだかとても申し訳ない気持ちになった。